ヒメムカシヨモギ
今回のテーマは・・・「 ヒメムカシヨモギ 」
キク科の2年草。北アメリカ原産で、日本では明治時代(1867年頃)に確認された帰化植物である。現在ではほぼ日本全土に分布しており、外来生物法で要注意外来生物に指定されている。茎は高さ1m~2mになる大型の雑草で、乾燥に対する耐性が強く、道路、河川敷、鉄道沿線、芝地など土壌を選ばない。茎と葉に白色の長毛がまばらに生え、葉を触るとザラザラとした手触りがあるのが特徴である。現在では夏の代表的な雑草の一つとして知られ、明治維新のころから鉄道線路に沿って広がったため、メイジソウ(明治草)やテツドウグサ(鉄道草)などとも呼ばれた。
ヒメムカシヨモギは日本侵入から全国に広がるまで時間を要さなかったようだ。その理由は繁殖力と種子の特徴である。一般に秋(10-11月頃)に発芽してからロゼット状で越冬するため、春先からの生長が早い。8~10月に開花結実し、結実落下後に短い時間で発芽することができる。また、1個体当たりの種子の生産量は、59,000~819,000個との報告もあり、種子生産量が極めて多い。さらに、種子の寿命は112年に及ぶとの報告もあり、種子の伝播は風や雨、人間(動物)によるとされる。
発生した雑草を放置すると・・・
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夏期には衛生害虫の繁殖地となり、草丈が大型化するため、道路や歩道付近に発生している場合は通行障害の原因となる。冬期には枯れ草になって美観を損ねるとともに火災の原因となるため、見つけ次第、早めの対策が望ましい。しかし、除草剤(アトラジン・パラコート)の耐性型があることから、散布タイミングが遅れると薬剤による防除が難しくなる。
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