イタドリ
今回のテーマは・・・「 イタドリ 」
イタドリは、日本を代表とする東アジア原産の多年生草本タデ科植物である。秋頃に熟した種子が風によって散布され、春に芽吹いた種子は地下茎を伸ばし一気に生長する。荒れ地・原野・道端・土手などさまざまな場所に群生し、肥沃な土地では高さ2 メートルほどまでになる大型の植物である。日本では、山菜や薬草として古くから利用されてきた。四国地方では、今でも郷土料理として食卓に並ぶことが多いそうだ。全国的に見ると最近の健康ブーム、健康食品ブームに乗っかって、再び注目されている植物でもある。
しかし、人間の生活圏に生える厄介な雑草としての認識のほうが強く感じるのは私だけであろうか。地下茎は太く強靭で生長が早い。左記の画像のようにアスファルトを突き破り、コンクリートブロックをガタガタにする力を持っている。世界を見ると、侵略的外来種ワースト100 に選ばれるほど問題視されている植物なのである。
特にイギリスでは、全体で駆除や道路補修などに年間1億5千万ポンド(200 億円)かかっているそうで、2015 年の夏にはイギリス政府が“白旗” をあげたとニュースで報じられた。遠く離れたイギリスで猛威をふるっている原因はなんと、1850 年にイギリスの園芸愛好者たちが船に乗って日本に渡り、イタドリを持って帰ったことから始まる。ところが、アスファルトやレンガでさえ突き破って伸びてくるほどの強い生命力にイギリス人は驚愕する。わずかな隙間からどんどん伸びてくるため、道路や建物、防波堤、下水道などに深刻な被害を及ぼしているという。
発生した雑草を放置すると・・・
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巨大化する雑草のため、道路において、視界の遮断・通行妨害・景観悪化などが考えられる。特に、道路沿いに設置している視線誘導標が隠れて見えなくなったり、目地部分からの発生で車両や歩行者の通行の妨げになっていることが多い。
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事故を未然に防止するため、イタドリ発生箇所の把握をするなど、適切な防除と対策が重要である。
※画像引用:国土交通省青森国土維持出張所 HP
http://www.thr.mlit.go.jp/aomori/syutu/aokoku/
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