アメリカネナシカズラ
今回のテーマは・・・「 アメリカネナシカズラ 」
その名のとおり、根がない。しかも、葉もない。この植物は葉緑素を持たないので光合成をしないのである。では、どのように成長するのか…恐ろしいことに、他の植物に寄生して成長する。アメリカネナシカズラは植物に執拗に絡みつくと、自分の組織の一部(寄生根)を、寄生した植物の表面組織に突き刺し、直接維管束につなげることで養分や水分を得ているらしい。自分の根から水分を吸収し、自分の葉っぱで光合成をして養分を蓄えるよりもはるかに効率よく養分を得る能力を身につけているという。
鳥などの小動物によって実を食べられると、種子は溶かされることなく胃の中に残り、排泄物と一緒に種子が地面に落ちる。種子は地中・地表で発芽し、初めは根があるが、寄生する植物を見つけると、名前のとおり根が枯れ寄生した植物から養分を吸収するようになる。この雑草に寄生された植物は養分を吸われ続けると衰弱し、ひどい状態になると枯れてしまうことがある。この「アメリカネナシカズラ」は環境省の要注意外来生物リストに指定されている。
発生した雑草を放置すると・・・
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直接的に歩行者や自動車に被害が出る可能性は低いが、道路の植栽帯に植えた植物に寄生すると、植栽植物の衰退、植栽植物の枯死による雑草侵入。成熟した種子が落ちることにより年々被害が拡大する。また、その奇妙な草姿から景観の悪化も考えられる。
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駆除方法は、残念ながら寄生された植物もろとも焼き払うしか手がない。植物体の一部が取り残されるとそこからまた増え始め、ちぎっても、ちぎっても、どんどんツルを伸ばして、広がっていくのである。
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